パーティクルカウンターと粉じん計の違い

パーティクルカウンターと粉じん計の違い 基礎知識

パーティクルカウンターと紛じん計はいずれも粒子を測定するために使用される計測機器です。
本記事ではパーティクルカウンターと粉じん計の違いについて、測定原理、測定対象と濃度単位、そして、使用される用途の観点から説明します。

原理方式

パーティクルカウンターの原理方式

パーティクルカウンターは通常、光散乱の原理を使用しており、空気中に浮遊する微粒子や、やがて落下する粗大粒子を検出します。検知部に引き込まれた粒子が光を散乱し、その散乱光の強度や回数から粒子のサイズや数を計測します。クリーンルームなど、主に一般大気よりも清浄な環境で粒子の大きさに応じて数の測定に用います。

デジタル粉じん計の原理方式

デジタル粉じん計は大気中の粉じんからの散乱光を総合し、粒子の質量濃度を明るさとして検出します。検知部に引き込まれた粉じんが照明領域を通過するときに、粉じんの濃さに相当した強度の散乱光が発生します。この強度に応じて質量濃度を計測します。工場の作業現場など、主に一般大気よりも汚れた環境で、煙のような粉じんの相対濃度測定に用います。

測定対象と濃度単位

パーティクルカウンターの測定対象と濃度単位

パーティクルカウンターは、主に空気中の微粒子や粗粒子(パーティクル)の数やサイズを測定します。濃度は通常、「pcs/m³」や「pcs/CF」や「pcs/L」などで表されます

粉じん計の測定対象と濃度単位

デジタル粉じん計は、大気中の粉じんの濃度を測定します。単位は通常、「μg/m³」などの質量単位で表されます

用途

パーティクルカウンターの用途

インダストリアルクリーンルーム(Industrial Clean Room, ICR)

パーティクルカウンターは、クリーンルームや環境モニタリングなどの用途で利用されます。クリーンルームでは、粒子の数や大きさを計測して、空気清浄度を確保し、コンタミネーション(異物の混入や付着)を防ぐために使用されます。半導体、機能性フィルム、液晶ディスプレイ、医療品、化粧品の製造工程や、病院施設等、様々な業界での各種工程で活用されています。

紛じん計の用途

デジタル粉じん計は、主に労働安全衛生管理に使用されます。工業環境や建設現場などで労働者の健康を保護するために、土石や金属などから発生する空気中の粉じん濃度を監視し見える化することで、作業環境を安全に保つのに役立ちます。

まとめ

パーティクルカウンターはクリーンルームの清浄度管理やコンタミネーション(異物混入)対策に焦点を当てて、微粒子や粗大粒子の数やサイズを測定します。一方で、デジタル粉じん計は労働安全衛生管理に関連し、空気中の粉じん濃度を監視して作業環境を評価します。


パーティクルセンシングモニターのご紹介

パーティクルセンシングモニターはパーティクルカウンターの原理を応用した粒子計測機器です。
測定したい粒子径や用途によってモデルをお選び頂けます。


微粒子計測・ハイエンドモデル AES-CKM

特長

  • ISO Class6(Class1,000)のエリアを常時監視可能
  • 浮遊粒子と落下粒子の同時計測が可能なパーティクルモニター(パーティクルセンサ)
  • 測定環境の清浄度を4段階のLEDで表示
  • ロギング機能を実装
  • 常時監視が可能で異常を瞬時にお知らせ
  • オプションで温湿度センサの搭載が可能

用途例

微粒子計測モデル AES-FPシリーズ

AES-FP

特長

  • 0.3μm(もしくは0.5μm)以上の粒子の常時監視が可能。
  • 清浄度クラス1,000~100,000を4段階のLEDで表示。
  • 手のひらサイズのモニターとセンサユニット『AES-FPS』の分離脱着が可能で、
    予備のセンサユニットを使用することで、校正中も継続してモニタリングが可能。
  • センサユニット単体でも使用可能で、狭小スペースへの設置が可能。
  • 出力・通信は、警報出力、Ethernet、電圧出力、Wi-Fiから選択可能。
  • センサユニットは、RS485で通信可能。

用途例

粗粒子計測モデル AES-LPM

特長

  • 低価格を追求した粗粒子計測が可能なパーティクルモニター(パーティクルセンサ)
  • 浮遊せずに落下する粗粒子の個数濃度を4段階のLEDで表示
  • 5μm~50μmの粒子を計測
  • 1台で5つの異なる出力・通信方式に対応
  • 常時監視が可能で異常を瞬時にお知らせ
  • オプションで温湿度センサの搭載が可能

用途例

粉じん計測モデル AES-MCシリーズ

特長

  • 作業環境の見える化を低価格で実現
  • 粉じん濃度(μg/m3)を4段階のLEDで表示
  • 約300μg/m3まで直線性のある計測が可能
  • パーティクルセンシングモニターとセンサユニットの分離脱着が可能
  • 常時監視が可能で、異常を瞬時にお知らせ
  • オプションで温湿度センサの搭載が可能

用途例


パーティクルセンシングモニターならランニングコストをかけず、
粒子計測・監視が可能です

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